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執筆者の写真尾飛良幸DMT

【声は何故どうやって身体中に共鳴するのか】

更新日:2023年10月1日

※このブログで紹介しているメソッドは基本的に尾飛良幸オリジナルです。


こんにちは。尾飛良幸です。 長年、声の共鳴について日々探求を続けてきましたが、一つちょっとした結論が見えたので、ここにまとめてみたいと思います。

 

声帯から骨伝導へ


声帯で発声された声は、最初に咽頭に響きます。 咽頭は筋肉で覆われた空間なので、その響きだけでは外に発声されるには不十分です。 なので、咽頭で響いた声は、首の骨(第一頚椎と第二頸椎)に伝達されます。




上図で見ればわかるように、この2つの頚椎が咽頭に対してとても大きな面(ざっと4センチくらいあると思います)で接しているのは、共鳴を受け止めるにはとても好都合です。


特に重要なのが第二頸椎です。 第二頸椎には骨が突起している部分があります。これは仏教的用語として「喉仏」と言われているそうですが、一般的に知られている首の前にある「喉仏」とは違うものです。

この第二頚椎にある「喉仏」という突起に、声の振動が直接伝わります。 つまり共振板になっていて、この喉仏があるからこそ、より効率よく声が首の骨に伝わるという仕組みになっているわけですね。 (この考えは私が長いレッスンの経験で感じたことであり、科学的に誰かが言っているものでも、どこかの先生の提唱しているものでもありません) よくレッスンでは、首の後ろに手を置いて、この第二頚椎あたりを指で押してもらいながら声を出してもらい、声を出すとこの骨が振動しているのを確認してもらうことをしています。多少の個人差はありますが、多くの人が首の骨が振動していることに気づきます。

これこそが声が首の骨、特に第二頸椎の喉仏に伝わって、その後体に共振を生み出す原点なのです。

 

共鳴は頸椎からさらに全身へ

この2つの頸椎(第一頚椎と第二頸椎)に声が伝わると、そのあとは骨伝導で高音は頭蓋骨へ、低音は胸部へ伝達され声はより豊かに共鳴され、声量があがり、ききごこちの良い素敵な声となって発声されます。


 

頭蓋骨共鳴への発展


声帯で発声された声は、咽頭で響きを得て首の骨(第1第2頸椎)に伝わります。

その振動は

                 「頭頂骨」

                  ↗︎ ↘︎ 「声帯」→「咽頭」→「頸椎」→「後頭」   「前頭」                   ↘︎ ↗︎                  「蝶形骨」


という順番に伝わり、この頭蓋骨全体の共鳴を「頭蓋骨共鳴」と言います。 特に高音を担当する響きですね。






 

鼻腔共鳴との違い


よく「眉間に声を響かせましょう」と言いますが、眉間にある骨は「前頭」ですので、蝶形骨がストレスなく自然な良い状態で振動していれば、当然眉間も綺麗に共鳴を始めます。


また「鼻腔に声を響かせよう」という指導もありますが、軟口蓋を開いてしまい、空気を鼻に流すことが「鼻腔に響いている」と勘違いしている人が非常に多いですが、それは間違えで、単なる「鼻声」です。 (そうやって指導しているトレーナーも、非常に多くとても危惧していますが、、)


鼻腔も蝶形骨に隣接していますので、やはり蝶形骨の良い状態が必要になりますね。


 

より良い共鳴を目指して

これら各セクションは、互いに協力しあっていますので、一箇所だけを改善しても良くなりません。

しかし、このように理想的な発声ができている方は、あまり多くはありません。 色々な悪い癖で、本来正しくできるはずの事ができなくなっています その「悪い癖」がなんなのか、を見極められるか、それがトレーナーの力量といっても過言ではありませんね、

体の良い状態は、足の裏からしっかり丁寧に姿勢の矯正をすること(つまり体が整った状態)によって得られるものですので、やはり日々の体のメンテナンスが大事になりますね


まずは焦らず、一つ一つ体への親切を積み上げていきましょう。


※なにか「使い方」や「練習方法」などで、教えて欲しい事や質問がある場合は、コメント欄にコメントいただくか、お問い合わせフォームからご連絡ください。メールでの回答は無料でお答えしております。



画像提供@visiblebodyに感謝します


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