声と音の記憶が、いまに戻ってくるとき
- 尾飛良幸DMT

- 15 分前
- 読了時間: 2分
安全地帯って、日本のAORだなって。
最近、あらためて思うんです。
藤野櫻子が玉置 浩二さんの安全地帯 楽曲「微笑みに乾杯」をカバーしました。
制作しながら、何度も心が暖かくなりました。
この曲は、音より先に声が届きます。
気づくと、歌い手の呼吸に心を持っていかれている。
騒がない。
押しつけない。
でも、静かに沁みてくる。
人生の奥にある物語が、
そっと滲み出てくるような音楽です。
1988年。
まだ音楽は、人の手で積み重ねられていた時代。
少し揺れていて、少し不揃いで、
でも、その揺れが温度になっている。
私はそこに、人の体温を感じます。
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私たちはこれまで100曲以上、
過去の楽曲をカバーしてきました。
コピーではありません。
あの時マイクの前に立った人。
その横で音を整えた人。
曲を世に送り出した人。
その記憶を、もう一度立たせる作業です。
だから「蘇り楽曲」と呼んでいます。
技術の再現ではなく、
記憶の再点灯。
音は、不思議です。
一曲で、
一瞬にして過去に戻ることがある。
あの人といた時間。
あの夜の空気。
あの頃の自分。
全部、戻ってくる。

最近は、一般の方からも
「昔の曲を蘇らせたい」とご依頼をいただきます。
40年前のバンド音源。
30年前のカセットテープ。
ノイズだらけでも、
そこには確かに「その人」がいる。
昔好きだった人に向けて書いたラブソング。
今聴くと少し恥ずかしい。
でも、その純粋さは嘘じゃない。
音は、嘘をつかないんだと思います。
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曲が蘇ると、不思議なことが起きます。
ご本人の表情が変わる。
声が明るくなる。
まるで人生が、
セピアからカラーに戻るみたいに。
何度見ても、不思議です。
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もし、あなたの家の引き出しの中に
眠っている曲があるなら。
もし、あの頃の自分を
もう一度呼吸させたいなら。
古い音は、未来になれます。
私はそれを、何度も見てきました。
今月は2枠だけ空いています。
丁寧に向き合える人数しか受けません。
私が作るのではなく、
あなたの中に眠っている時間を
一緒に起こす作業です。
古い音が、未来になる瞬間を。
本気の人だけ。



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