これこそが「そしきのうた」の理想形。「はたきの唄」から感じた、チームソングの本当の力
- 尾飛良幸DMT

- 2 日前
- 読了時間: 7分
今日公開された、はたき座のみなさんの「はたきの唄」。
僕はこの歌を聴きながら、
「これこそ、組織やチームの歌の理想的な形」
と思いました。
この歌には、はたき座に参加しているお母さんたちの、日々の暮らしがあります。
家族への思い。
家を守っていこうという気持ち。
いろいろなことがあっても、できるだけ楽しい心で暮らしていこうという思い。
そして、その向こう側には、子どもたちや旦那さん、家族への深い愛情があります。
そういうものが全部、この一曲の中に入っているんです。
音楽家が作った歌ではない
この歌の面白いところは、最初から音楽家が「こういう曲を作りましょう」と設計して作ったものではないことです。
お母さんたちが日々の暮らしの中で感じていることから、自然と言葉が出てきた。
そこに自然とメロディーがついた。
そして、みんなで歌ってみた。
歌いながら踊ってみたり、はたきを持って掃除をしてみたりした。
そうやって少しずつ形になって、映像になり、今回の公開につながりました。
だからこれは、誰かから与えられた歌ではありません。
自分たちの暮らしの中から生まれてきた、自分たちの歌なんです。
ここが、とても大切なんです。 なんです。
聴いたら、掃除をしたくなった
完成した音源を先に聴いたお母さんたちから、
「楽しい!」
という声がたくさん出ました。
それだけじゃなく、
「この曲をかけながら掃除をしたくなった」
という人まで出てきた。
実際に、曲を流しながら掃除をしている方もいるそうです。
これって、すごいことですよね。
歌が単なる鑑賞物ではなく、人の暮らしを動かしているんです。
掃除をすること。
家を整えること。
家族が暮らす場所をきれいにすること。
そして、自分たちより前にこの場所を生きてきた人たちや、ご先祖への感謝。
そんな目に見えない思いまで、この歌の中には流れています。 います。

「祓いたまえ、清めたまえ」から始まる優しさ
歌の最初には、
「祓いたまえ、清めたまえ」
という言葉が出てきます。
神社などのお祓いでも耳にする言葉ですよね。
僕は、この言葉から歌が始まるのが、とても好きなんです。
現代の掃除は、掃除機などで埃を吸い取ったり、掃除用品に吸着させたりする方法が一般的です。
でも昔ながらの「はたき」は少し違う。
窓を開けて、はたきで掃く。
埃は舞い上がり、風とともに外へ出ていく。
僕にはそれが、
「悪いものを捕まえて退治する」
というより、
「ここにあるものを、元の場所へ返してあげる」
という行為にも見えるんです。
だから、
「祓いたまえ、清めたまえ」。
埃を敵にするのではなく、場を整えていく。
そこに、この歌を作ったお母さんたちの優しさが表れているように思います。
「どっこいしょ」に、お母さんの人生が見える
歌の中には、
「どっこいしょ、どっこいしょ」
という掛け声も出てきます。
これもいいんですよね。
毎日の暮らしは、楽しいことだけではありません。
大変な日もある。思い通りにならないこともある。疲れてしまう日だってある。
それでもお母さんたちは、
「どっこいしょ」
と家族を支えながら、一日一日を前へ進めていく。
子どもの背中を押し、時にはお父さんの背中も押して(笑)、自分自身の背中も押しながら暮らしている。
たった一つの掛け声なのに、そこに人生が見える。
この歌には、そんな言葉がたくさんあります。
上手に作られていないからこそ、いい
今の音楽シーンの中で聴けば、この曲はとてもシンプルに聞こえるかもしれません。
でも僕は、そこがいいと思うんです。
技巧的にしようとしていない。
流行のサウンドに合わせようとしていない。
「売れる曲にしよう」として作ったわけでもない。
自分たちの暮らしから言葉が出て、そこに音がついて、みんなが歌いたくなった。
本来、歌ってこういうところから生まれたんじゃないかな。

これは現代の「ワークソング」
はたき座のみなさん自身も、この歌を「ワークソング=労働歌」と表現しています。
昔の日本には、仕事をしながら歌う歌がたくさんありました。
みんなで声を合わせることで呼吸や動きを合わせたり、つらい仕事を少し楽しくしたり、仲間同士の気持ちを一つにしたりする。
歌は生活のすぐ横にあったんですよね。
ところが現代では、日常の仕事をしながらみんなで歌える歌は、ずいぶん少なくなりました。
だから僕は「はたきの唄」を聴いて、
昔からあったワークソングという文化が、現代の暮らしの中に新しい形で戻ってきたようだ
と感じたんです。
昔の歌をそのまま復元するのではありません。
今を生きている人たちが、今の暮らしの中から、新しいワークソングを作る。
それが面白いんです。
本当の「チームソング」は、作る過程に価値がある
そして僕が今回、一番伝えたいのはここです。
会社には社歌があります。
学校には校歌があります。
チームや団体のテーマソングを作ることもあります。
でも多くの場合、
誰かが作詞して、誰かが作曲して、完成したものをメンバーが覚えて歌う。
という形ですよね。
もちろん、それも素敵です。
でも僕が考えるチームソングは、もう少し違います。
みんなで作るんです。
「私たちって何を大切にしているんだろう?」
「普段どんなことを感じている?」
「どんな言葉を歌いたい?」
そんなことをみんなで話す。
誰かが言葉を出す。
誰かが歌ってみる。
別の人が、
「ここ、こんな感じがいいんじゃない?」
と言う。
また誰かが動きを考える。
そうやって一曲を作っていく。
すると、歌が完成する前から、チームの中で何かが始まるんです。
歌を作りながら、お互いを知っていく
普段一緒に活動していても、意外と知らないことがあります。
「あ、この人、こんなことを考えていたんだ」
「こんな感性を持っていたんだ」
「こんな声で歌うんだ」
そんな発見が起こります。
そして、一人ではできないことを誰かが補ってくれる。
それぞれ違う人が、違うままで一緒に音を出す。
音楽で言えば、それがアンサンブルです。
同じ音になる必要なんてない。
違う音だから、ハーモニーになる。
そしてハーモニーが重なっていくと、やがて大きなグルーヴが生まれる。
僕は、組織やチームも同じだと思っています。
チームソングを作るというのは、曲を一曲所有することではない。
みんなで一曲を作る体験を通して、その組織自身がアンサンブルになっていくこと。
これこそが、僕の考えるチームソングなんです。
「はたきの唄」から、広がる三つのこと
僕は、この歌から三つのことが広がって欲しいと思っています。
一つは、組織やチームの中で音楽を使う面白さを知ってもらうこと。
二つ目は、はたきを使って掃除をするという日本の暮らしの文化を、もう一度楽しんでもらうこと。
そして三つ目は、暮らしや仕事の中から歌が生まれる「ワークソング」の文化を、現代の日本でもう一度作っていくこと。
昔の文化を懐かしむだけじゃない。
今の僕たちの暮らしから、新しい歌を作ればいいんです。
会社でもいい。
お店でもいい。
地域でもいい。
家族でもいい。
仲間同士でもいい。
自分たちにしか歌えない歌が、きっとあると思います。
あなたのチームにも、まだ歌になっていない物語がある
今回、この下に「はたきの唄」が最初に生まれた瞬間と、その後みんなでレコーディングしていく様子のリンクを載せます。
完成した作品だけではなく、
一つの歌が、どうやって人と人との間から生まれてくるのか。
そのプロセスも、ぜひ見てほしいと思います。 「はたき座さんと「はたきの歌」をみんなで作ります」
https://www.youtube.com/live/Uuyr_ec14jU?si=XWEf7egSzstmg-Wa
「はたき座オリジナル曲の録音を配信中」
https://www.youtube.com/live/YoY2Yikyhhw?si=68cIvhFwfmpqlP2v
"はたき座の歌" 楽曲制作ライブ配信 8/17 音楽ライフ的 喋ったり歌ったり作ったり 毎日配信できるかな
https://www.youtube.com/live/4n0uc2H7lRw?si=etX5GQUlWLc1ePSq
https://www.youtube.com/live/AXvv3NUFsJA?si=n5EAdFhjTUPsntCW
そして、もしあなたが会社やお店、地域、団体など、何かのチームに所属しているなら、一度考えてみてください。
上手に作る必要なんてありません。
むしろ、その組織にいる人たちの言葉や声が、そのまま入っている方がいい。
そこから、そのチームにしか作れない音楽が始まると思うんです。
もし、
「やってみたいけれど、どこから始めればいいのか分からない」
という方がいたら、15分の無料案内所から気軽に声をかけてください。
その組織にはどんな物語があるのか。
どんなところから歌にしていったら面白いのか。
一緒にお話ししながら、最初の糸口を探してみましょう。
歌を作ることが目的じゃない。 歌が生まれていく過程で、人と人が響き合っていく。
「はたきの唄」を聴きながら、僕は改めて思いました。 思いました。 これこそが音楽を組織の中で使う「そしきのうた」、本当の面白さだと。








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