top of page

高い声は「上」じゃなくて「遠く」にある

「高い声が出ないんです」


歌の相談を受けていると、よく聞く言葉です。


高い音が近づいてくると、

「次、高いぞ」「ちゃんと出さなきゃ」「届かなかったらどうしよう」

そう思って、身体に力が入ってしまう。


そして一生懸命、声を「上」に持ち上げようとする。


でもね。

もしかしたら、高い声って、上にあるんじゃないのかもしれませんよ。


先日の「青春の一曲セッション」で、とても面白いことがありました。



「高く出そうとしないでください」


その方が歌っていたのは、20歳の頃によく聴いていた思い出の歌でした。

歌の中で高い音が出てくると、少し身体に力が入る。


そこで僕は、こんなことを伝えました。


「高い音を出そうとしなくていいです。

ちょっと遠くに人がいると思って、その人に声を届けてみてください」


そして、さらにこんなイメージを作ってみました。


遠くの草原に、20歳の頃の自分がいる。

今の自分から、その頃の自分へ歌を届ける。


「高い声を出す」のではなく、

「遠くにいる20歳の自分に、この歌を届ける」

そう思って歌ってもらったんです。


すると、やっぱり声が変わりました。

面白いですよね。




イメージが変わると、身体が変わる


もちろん、声は身体から出ています。

呼吸も使うし、声帯も使うし、筋肉も使います。


だから発声の技術も大切です。

でも僕は、声って、それだけじゃないと思っているんです。


人間は、

「高い音を出さなきゃ」

と思った時と、

「遠くのあの人に届けたい」

と思った時では、身体の使い方まで変わる。


同じ音を出そうとしているのに、です。


だから僕はレッスンでも、

「もっと頑張って高く!」

ではなく、

その人が自然にその声を出したくなるイメージ

を探すことがあります。



歌は「音を当てること」が目的じゃない


そもそも、どうして歌うんでしょう。

高い音を正確に出すためでしょうか。


もちろん、それも楽しい。

でも、本来はもっと単純だったんじゃないかな。


誰かに届けたい。

何かを伝えたい。

この気持ちを声にしたい。


そこから歌は生まれたはずです。


だから、

「この音を正確に出さなきゃ」

ということに意識が集中しすぎると、かえって身体が本来知っている歌い方を邪魔してしまうことがある。


そんな時は、音程から少し離れてみる。

「誰に届けたいんだろう?」

と考えてみるんです。


遠くにいる大切な人でもいい。

昔の自分でもいい。

もう会えない人でもいい。


その人を思い浮かべて、

「そこまで、この声を届けよう」

と歌ってみる。


すると、今まで「出ない」と思っていた声が、意外なくらい自然に出てくることがあります。



高い声は「上」ではなく「遠く」にある


これは、発声の教科書に書かれている正解という意味ではありません。

僕がいろいろな人の声と向き合う中で見つけてきた、一つの方法です。


でも、この考え方が僕は好きなんです。

高い声は「上」にあるんじゃない。遠くにいる誰かのところにある。

そう考えると、「高音を攻略する」という感じがなくなるでしょう?


声と戦わなくていい。

身体と戦わなくていい。

ただ、届けてみる。


歌って、誰かに届けようと思った瞬間に、身体が思いがけない力を貸してくれることがあります。


だから高い音が出てきたら、

「高い!」

と思う代わりに、

「この声、誰に届けよう?」

と思ってみてください。


あなたの身体が、今までとは少し違う答えを出してくれるかもしれません。

歌は、目的が変わると、声まで変わる。


そこが音楽の、とっても面白いところなんです。 もし、自分の声に興味があるならこちらもご覧くださいね。

♪ボイスリメンバー(旧ボイトレ)島

コメント


サイトデザイン2.png

【ボイスリメンバー島】

サイトデザイン6.png

【旅の道具屋】

サイトデザイン3.png

【思い出の1曲島】

サイトデザイン4.png

【藤野櫻子 SWEETLOVESICK島】

サイトデザイン5.png

【音楽で語る島】

<メルマガ購読をご希望の方は下記フォームからお申し込みください>

メルマガ購読フォーム

© 2020  株式会社Diamond Music Tour
(株)Diamond Music Tour

bottom of page