【声は何故どうやって身体中に共鳴するのか】
更新日:2022年9月30日
※このブログで紹介しているメソッドは基本的に尾飛良幸オリジナルです。
こんにちは。尾飛良幸です。 長年、声の共鳴について日々探求を続けてきましたが、一つちょっとした結論が見えたので、ここにまとめてみたいと思います。
声帯から骨伝導へ
声帯で発声された声は、最初に咽頭に響きます。 咽頭は筋肉で覆われた空間なので、その響きだけでは外に発声されるには不十分です。 なので、咽頭で響いた声は、首の骨(第一頚椎と第二頸椎)に伝達されます。

上図で見ればわかるように、この2つの頚椎が咽頭に対してとても大きな面(ざっと4センチくらいあると思います)で接しているのは、共鳴を受け止めるにはとても好都合です。
共鳴は頸椎からさらに全身へ
この2つの頸椎(第一頚椎と第二頸椎)に声が伝わると、そのあとは骨伝導で高音は頭蓋骨へ、低音は胸部へ伝達され声はより豊かに共鳴され、声量があがり、ききごこちの良い素敵な声となって発声されます。
頭蓋骨共鳴への発展
声帯で発声された声は、咽頭で響きを得て首の骨(第1第2頸椎)に伝わります。
その振動は
「頭頂骨」
↗︎ ↘︎ 「声帯」→「咽頭」→「頸椎」→「後頭」 「前頭」 ↘︎ ↗︎ 「蝶形骨」
という順番に伝わり、この頭蓋骨全体の共鳴を「頭蓋骨共鳴」と言います。 特に高音を担当する響きですね。
鼻腔共鳴との違い
よく「眉間に声を響かせましょう」と言いますが、眉間にある骨は「前頭」ですので、蝶形骨がストレスなく自然な良い状態で振動していれば、当然眉間も綺麗に共鳴を始めます。
また「鼻腔に声を響かせよう」という指導もありますが、軟口蓋を開いてしまい、空気を鼻に流すことが「鼻腔に響いている」と勘違いしている人が非常に多いですが、それは間違えで、単なる「鼻声」です。 (そうやって指導しているトレーナーも、非常に多くとても危惧していますが、、)
鼻腔も蝶形骨に隣接していますので、やはり蝶形骨の良い状態が必要になりますね。
より良い共鳴を目指して
これら各セクションは、互いに協力しあっていますので、一箇所だけを改善しても良くなりません。
しかし、このように理想的な発声ができている方は、あまり多くはありません。 色々な悪い癖で、本来正しくできるはずの事ができなくなっています その「悪い癖」がなんなのか、を見極められるか、それがトレーナーの力量といっても過言ではありませんね、
体の良い状態は、足の裏からしっかり丁寧に姿勢の矯正をすること(つまり体が整った状態)によって得られるものですので、やはり日々の体のメンテナンスが大事になりますね
まずは焦らず、一つ一つ体への親切を積み上げていきましょう。
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画像提供@visiblebodyに感謝します
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