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ラーメン食べて帰る音楽家

また思い付くままに雑感ブログです。


以前ね、ある作家さんが話してたこと。

あ、僕たちは、作詞家さん、作曲家さんのことをまとめて「作家さん」って呼んでます。


『本当に、僕らって孤独だよね。

作曲して、それをデータで送って。

最終確認のためにスタジオに行って、エンジニアさんと二人きりで話して。

それじゃ!ってスタジオを後にして、帰りにラーメン食べてね。

しばらくして制作費が振り込まれて。

本当に誰とも会わない』



そう、作家さんは、アーティストと会わない。

もちろん、そのファンの方とも全く合わない。

自分の曲がどう使われてるかはエゴサーチで知る。

自分の歌をアリーナコンサートで何万人もの人が一緒に歌っているのを、YouTubeとかで見つけて「よかった」って思う。

でもそのファンの人たちは、今自分が歌っている曲は、誰が作っているかを知らない。


でもね

「印税ががっぽり入るんでしょ!いいじゃないですか」

と言ってくれる方もいます。


いやいや。

印税って、普通のサラリーマンの年収分を回収するとしたら、数年かかりますよ。

しかも、コンペって1回で数百曲集まるから、そう簡単に通らない。


「およげ!たいやきくん」で有名ですが、印税契約ではなく「買取」だったので、印税が入らなかったと言うお話。

これは現代で言えば「YouTube再生回数は考慮されない」という感じでしょうか。


買取で作った作品が、どれだけYouTubeで再生されて、その動画の管理者に収益があっても、買取ですから作家には無関係です。


別の作家さんからのお話で驚いたのは、初回の採用曲は、無償提供扱いになり印税も制作費も発生しない、というもの。どうやらどこかの事務所限定のルールのようです。


すごいルールです。



 

ご存知の通り、音楽シーンは日進月歩で、どんどん最新サウンドが更新されています。

新しいテクニックも、新しい音源も、ビートも、どんどん生まれています。


作家は「懐かしい音の人」になると、仕事になりません。

常に最新の「ピカピカの音」にチャレンジしています。


そのために、かなりの投資を必要とします。

パソコンや音源ソフトはもちろん、さらには防音設備、音響設備など。

そしてそこに至るには、子供の頃から莫大な音楽レッスンの授業料と練習時間。


結果、資金が足りず外にアルバイトに行ったり、音楽講師をする人も少なくありません。


でも、彼らの音楽は確実に相当多くの人の心を、感動させているんです。 彼らは、不安定な収入のもと、必死に生きて、命削って必死に音楽作ってる。


「趣味でしょ?」とか言われながら。


 

「格差社会」という言葉をよく聞きますが、ここにも「格差」はあるのかも知れません。


毎日精一杯音楽をし、精一杯生活をしている作家たちは、時々その雇い主である大きな会社に出向いて、打ち合わせをしたりしてます。


そこは巨大なビル、安定したサラリーとかっこいいブランドを身にまとった社員の皆さん。

とても、ワクワクする場所ですね。


彼らの生活は、全部ではもちろんないですが、前述の作家さんたちが作っている部分もあると思います。

それも、相当な人数の作家さんが。


彼ら作家さんは、決して文句は言いません。愚痴も言いません。

だって、言ったら仕事もらえなくなっちゃう。


音楽的な意見は、もちろん言っていると思いますよ。

より良い音を、皆さんにお届けしたいと思ってるから。



 

最近、なりたい職業の1位はYouTuberですね。

習得したいスキルも「動画編集」「プログラミング」が人気ですね。


かつては、シンガーソングライターとか歌手が必ず上位に入っていましたが、今や「食えない職業ランキング」があれば、トップレベルじゃないかな。


ということは、もうすでに、新しい「作り手」が育ってないのかも知れませんね。


もちろんごく一部、YouTubeで人気が出る作家もいます。

メジャー契約して人気が出る人もいます。


でも同時に、SNSや人との交流が苦手な才能ある作家も、ごまんといるんですよね。


彼らは、日々たった一人でコンペにチャレンジし、そのために最新音楽情報をアップデートし、愚痴も言わず、黙ってバイトしながら、多くの人に夢と勇気を与える曲を作ってる。


でも彼らには、夢や勇気や生きるエネルギーを受け取る場所がない。


唯一あるのは、美味しいラーメン。


いつか、彼らに希望の光が当たることを、心から祈っています。




<3月5日尾飛良幸ライブ情報>きてね。










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