影技その4「アタリは動かず、響きが動く!」

【目指せ!プロシンガー】 ・影技その4「アタリは動かず、響きが動く!」 …以前の影技コラムは、nanaミュージックに掲載して頂いております。

こんにちは。 尾飛良幸が、25年間で3,000人以上のボーカルレッスンで築き上げてた「歌が上手になる技」を、シリーズで紹介していきますね。

さて、早速恒例の歌声クイズです。

・Q:声は身体の何に「響く」のでしょうか?

1:骨 2:腸 3:こころ さて、正解はどれだと思いますか?

正解は。

「1:骨!!」

ちなみに「響く」というのは、簡単にいうと「エコー」です。 お風呂場で、物を落としたり歌を歌ったりすると、すごい大きな音になったり、エコーがかかった感じになりませんか?

あれがまさに「音/声が、お風呂場の空間に響いている」という状態ですね。

音は「硬い部分」に跳ね返って響きますから、お風呂場の硬いタイルの壁に音が跳ね返って、 自然と声や音にエコーがかかった感じになるんですね。

体の中で、声も同じことが起こります。 つまり、声が身体の硬い部分、つまり「骨」に響くんですね。 これがより良く響くと、いい声になります。

声が骨に響くと、2つの良い効果があるんですよ 1:声が大きくなる 2:声質が豊かな良い声になる

これって良くないですか?!^^

ですので今日は、「アタリ」と「響き」の違いも交えまして、 『響き』についてのお話しです

さてさて、歌っていて ・声量がないなあ~ ・響く声って、全然わからない。。。 ・マイクに声がのってくれない! ・低い声がしっかりカッコよく出ない~ と困っている方は、今日の内容はとても重要ですよ^^

声の響きには、実は音程がとても重要なポイントになります。 低い音がするスピーカーって大きいですよね。 逆に、高い音用スピーカーは小さいです。 楽器も、大きい楽器は、低音楽器。小さい楽器は高音楽器になってますね。

声の響きも同じで、 低い声は、大きい空間にある骨→つまり「胸の骨」 高い声は、小さい空間にある骨→つまり「頭蓋骨の中にある小さい空間」 に、響くようにできてるんです。

だから、声が響かない人っていうのは、このルールにハマってないことが多いんですよ。

つまり、 ・音程によって「響く場所」は、胸や頭蓋骨に、上がったり下がったりと動くはずだが、それがちゃんと動いてない ・「響く場所」が「音程とずれている」 という、どちらかの理由で、声が響かなくなってる、ってことですね。

では実際、間違った出し方と、正しい出し方を、聞き比べてみましょう。 <nana音源聴く> https://nana-music.com/sounds/0397ea65/

今回の例題では、全部で4つのパターンを歌っています。 ・[悪い例]響く場所が「胸」から動かない音源 ・[悪い例]響く場所が「頭蓋骨」から動かない音源 ・[悪い例]響きの位置が、音程とずれている音源 ・[良い例]全て正しくあっている音源 ( 楽曲:「Promise」米倉千尋

「響く場所」が動かない歌声は、どこか平面的で一本調子な印象になりやすいですね。 音程と響の位置がずれてると、喉がしまってきて、とても苦しいですね。。。 全て正しくあっている音源では、高い声は頭蓋骨に、そして低い声は胸に響いて歌っています。 そうする事で、立体感のある歌声になりやすくなります。

さて、実は声がちゃんと響いてくれない人に共通する、もっと根本的な本当の本当の原因があるんです。 それは ・胸の骨や頭蓋骨に響かせるための、大元の響きを作ってくれる「咽頭」に空間がない! ・「自分が歌っている音が、上がってるのか下がっているのか、高いか低いかがわかってない!」 ということなんです^^

声って、いきなり胸に響いたり、頭蓋骨に響くのではなくて、その前に最初に声が響く「骨」があって、 その振動が、 ・低い声では「胸へ」 ・中ぐらいの高さの声は「上顎、下顎、硬口蓋、喉などの骨と軟骨」 ・高い声は「頭蓋骨へ」 に響き伝わるようになってるんですよ。

じゃあ、その『最初に声が響く「骨」』ってどこだ!!

それが、「頚椎(けいつい):首の骨」なんです^^

背中の一番上で、首と肩の交わるあたりに、一つボコッと出っ張ってる首の骨があるの、わかりますか? その骨から、上に首の骨を上って行って、頭蓋骨とぶつかるところまでが「頚椎」つまり「首の骨」です。

<写真:声の共鳴ルート1>

声が、響きよく出るようにする順番は 1:息を吸うときに、喉を開けて「咽頭」に空間を作ってみましょう。 →これは前々回のボーカルコラム ・影技その2「良い声色は下げて前で絞ろう」 http://nana-music.com/blogs/20150725-01/ で、説明していますので、覗いてみてね。

2:声を出すと、まず最初に「咽頭」で声が響くのね。でも咽頭って全部が骨じゃないから、まだそんなに響かない。

3:咽頭で響いた声が、いよいよ「首の骨(頚椎)」に伝わって、「ジーン」と振動します。 これ実際、首の後ろを手で触ってみると、振動してるのわかると思いますよ^^ ちなみに喉がしまってると、あんまり振動してくれない。。。

4:出している声が「低い声」なら自然と胸の骨が響き、「高い声」なら頭蓋骨が響き出します!

ここで大事なのは「響かせる!」じゃなくて「響いちゃう!」っていうこと。自分で響かせようとすると、力が入って逆に響かなくなっちゃうから、気をつけてね。

そしてそして、この「首の骨」が自然と響き出すためには、 「姿勢」「呼吸」「アタリ」が、本当に重要なんですよ^^

あ!ここで、nanaミュージックにのせて頂いた前々回のコラム「影技その2」で、とてもたくさんご質問頂きました「アタリ」について、もう少し詳しくここでお話しておきますね。

影技その2「良い声色は下げて前で絞ろう」 http://nana-music.com/blogs/20150725-01/

「影技その2」コラムで、「アタリ」の説明の書き方が、わかりづらくてごめんなさい。 すごく簡単にいうと、 「アタリ」=「声色」=「空気の流れる方向/空気の流し方」 っていうことです。

そして、自分でコラム読み返してみたら、一番肝心なことが、タイトルと参考音源の部分にしか書いてなかった! ごめんなさい!

アタリはね、 「常に 一番下げて、一番前に持ってきて、そしてしっかりしぼる!」 これです、これです!

つまりね、アタリ(空気の流れる方向)って、基本的に音程が上がっても下がっても、動かさないってこと。 常に「下」なんですよ。 で逆に「響き」は、音程によって上がったり下がったりするんですよ! ここがわかりづらい!

だから声を出してる時って、矢印が2本出てるイメージなんです!! 下向きの「アタリ(空気の流れる方向)の矢印」と、常に動いている「響きの矢印」の2本。

これ、文章だと伝えづらい~w

はい!ですので、今日のポイントは! 『アタリは動かず、響きが動く』

では、その声が出せる技をやってみましょう。

☆練習1:胸声(低音が胸に響く)

少し低めの声で「ア~~」と声を出してみましょう。 胸に手をあててみましょう。ジーンと振動してませんか? これが「胸の骨に響いてる」という感覚。

さらに「アタリ」を下げるようにすると、この「ジーン」が強くなるんですね。 どこまで強くできるか、試してみて、なるべく振動させてみてください。(音程は極力同じ音のままでね)

「もうこれ以上強く振動しない!」というところまでしっかり出せたら、その声のまま 「こんばんは!」と言ってみましょう。 胸の振動が弱くならないようにしてね。 そのしっかり胸が響いている感覚で、普段から会話をしてると、自然と低音の響きが安定して、声が出せるようになりますよ。

☆練習2:頭声(高音が頭蓋骨に響く)

高音の響きについては、ちょっと文章で説明するのが難しい。 人ってそれぞれ、ちょっとづつ発声の癖が違ってて、そのひとによって、頭声って説明の仕方が少し変わるんですよね。 なので、もしも「ちょっとわからないな~」って方がいらっしゃったら、ごめんなさい

音の高さは「裏声になる少し手前の高い音」くらいがいいですね。結構高めの音程ですね。 まずはその高さの音で、しっかり地声で「ア~~」と声を出してみましょう。 でね。とにかく徹底的に基本をチェックするんです。

・息たくさん吸ってますか? ・姿勢良いですか? ・首が前に出てませんか? ・喉がちゃんと空いてますか? ・アタリがちゃんと下になってますか? ・顔に力入ってませんか? などなど。

そうすると、普通の大きさで声を出してても、ポンと高音が楽に出る位置「響く位置」が見つけやすくなるんですよ。 イメージ的には、思っているより、ちょっと後ろの位置かな。

出している本人的には ・声が遠くで鳴ってる感じ ・高い声を出してる感じがあまりなく、声が「ぼわ~~ん」と出てる感じ って感じます。 ん~~~~。。。。 25年も歌を教えてても、ほんとこの頭声の説明って、難しい! 普段は、実際声を聞かせてもらいながら、「もう少し後ろに出して!」とか「首をもっと引いて!」とか言いながら、 生徒さんと一緒に、声の響く場所を探して調整していく感じです^^

とにかく! 高音はいろんなところに力が入って、フォームや基本が崩れやすくなります。 そうなると、頭蓋骨の響きは絶対に出せないので、ぜひ基本をやってくださいね。 そして、アタリは常に「下」ですよ! そうすると、「あ!ここ響いてるかも!」という声の抜ける道みたいなものを感じることができますよ。

ちなみに、一つ大事なこと。 声は「鼻腔」には響かせません。 結果的には響いてくれますが、自分の意思で積極的に鼻腔に響かせようとはしないでください。 それをやると、ただの「鼻声」になります。

アニメ声で歌いたいときなどは、表現や演出として、わざと鼻腔に響かせて可愛い感じの声を出しますが、 それは表現力のお話ですので、今回は、技術力として正しい声ということで、「鼻腔」には響かせようとしないでくださいね^^

☆練習3:響きの移動と音程の移動を合わせる

さて最後の練習は、自分の出している音程と、響く位置を合わせる練習ですね。 これは、カラオケボックスで練習するといいですよ。 カラオケの「採点モード」にすると、自分の歌っている音程の動きがわかりますよね。

その音程の動きに合わせて、自分の手を上下させてみてください。 そしてその手が、高く上に上がった時は「今、頭蓋骨に響け~~~!!」 低く下がったら「胸に響け~~~!!」って思いながら、歌ってみてください。 こうするとね、1曲の中で、こんなにも響かせる場所をどんどん変えないといけないのかと、びっくりしますよ。

何度もその練習を繰り返していくと、だんだん音程に合わせて、声が正しい場所に響くようになります^^

さて最後に、世界のトップシンガーの例も見てみましょう。 こちらの動画でIdina Menzelさんは、低音と高音の時に、響かせる方向をしっかり変えて歌ってますね。 (特に後半がわかりやすいと思います) Idina Menzel”Let It Go”


皆さんもぜひ「響く位置」を意識して、歌を歌ってみてくださいね^^ 質問などありましたら、お気軽に私のnanaにコメント書いてください。

ちなみに今日、私が例で歌わせて頂いた歌はこちらです^^ 「Promise」米倉千尋さん http://amzn.asia/bVbrljy

米倉千尋さん公式サイト http://yonekurachihiro.com

そして、過去のボーカルコラムも、お時間ありましたら、ぜひのぞいてみてくださいね^^ ・影技その1「高音は距離で出そう」

影技その2「良い声色は下げて前で絞ろう」

影技その3「腹式呼吸は『お腹があと!』」

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